着色料や保存料は加えず、魚とこだわりの天然塩だけで作られている「いぎなりしょっぱいシリーズ」。
内陸の方で昔から食べられていた塩漬けの魚である「いぎなりしょっぱいシリーズ」について、
かねしめ水産㈱代表取締役社長の齋藤隆夫さんにお話を伺いました。
作り手の思い
「いぎなりしょっぱいシリーズ」おすすめの食べ方
弊社の魚を捌く担当の社員が宮城県仙台市出身で、”かなり” ”とても”という意味で「いぎなり」という方言を使うようです。
米沢弁にしようかとも思ったのですが、「作り手であるその方の思いを商品名にした方がいい」「いぎなりという表現が面白い」ということで、決まりました。
尖っている商品を作りたくて、今の時代に逆行したようなしょっぱい商品にしました。当時も今も、高血圧に塩はあまり良くないと言われていますよね。
米沢もそうですし、宮城や岩手などの山奥で、昔からこういったしょっぱい塩漬けの魚を食べられきて、今でもこの辺の年配の方に「しょっぱい紅鮭ねえが?」というふうによく聞かれるんですよ。
ただ全国的に減塩志向なので、こういったものがなかなかメーカーで作らない。だったら弊社が作ろう!ということで作ってみたら、地道に売れていったんです。
私の祖母も好きで、家族から「もうやめとけ!」と止められるくらい食べていましたね。(笑)
年配の方は好きな方が多いですよね。
ご飯にも合いますし、お酒のつまみにもピッタリですね。あとは、お茶漬けにしたり。
いぎなりしょっぱいシリーズは、どうやって食べるのがおすすめですか?
網(グリル)でこのま焼いていただくと、魚の表面に塩が浮いてきて、真っ白になるんですよ。
それを小さく切って、ご飯に乗せて食べたりおにぎりに入れたりとか。
そうですね。多いと思います。多分半分ぐらいでも十分だと思います。
できますできます。長期保存可能なので。それをまた少しレンジで加熱して食べて頂くと美味しいです。
皮目ももちろん食べられますよ。
特に塩カツオは、あまり山形とか米沢では食べないんですよ。
塩カツオは宮城でよく食べるんですよ。宮城は気仙沼や石巻など、カツオのあがる漁場が多いんです。
ただ、内陸の方だと新鮮なカツオは昔は食べられなかったので、塩漬けしたものを食べる文化があったんだと思います。紅鮭は北海道であがった紅鮭を運ぶ際に腐ってしまうので、思いっきり塩漬けして内陸の方に運ばれてきたという歴史があるようです。
弊社も創業120年ぐらいになっていますが、初代が売っていたのはこういった商品が中心だったので、原点に帰ろうかということでもトライしてみました。
「いぎなりしょっぱいシリーズ」へのこだわり
塩に関しては天然塩を使っていて、普通の食塩ではなくて、こだわりの無添加の塩を使って漬け込んでいます。
そうですね。塩にこだわる方もいらっしゃいますね。
いぎなりしょっぱいシリーズは、魚に塩をべたべたとつけるわけではなく、水にこれ以上溶けきれないところまで塩を溶かすんです。いわゆる飽和食塩水ですね。
海水だと塩分3%と言われているところ、大体塩分18%ぐらいになるんですが、これに全部魚を漬け込むというやり方をしています。
塩と魚だけで作っている点ですね。
一般的に販売されている肉や魚は、着色料や保存料を加えたり、注射針でうまみエキスを注入したりするんですよ。そういった肉や魚は、焼き上げるとジューシーでふっくらしておいしいんですけど…。
そういったものを一切使わず、塩だけで作っているのでそういったこだわりもあります。
ぜひ若い方に一度チャレンジしてほしい商品
齋藤さんもいぎなりしょっぱいシリーズを食べられたりしますか?
私はたまに食べます。本当に添加物を一切入れていませんから、塩と魚の味を純粋に楽しめますね。
そうですね。多分ご自宅用で買われる方が多いんじゃないでしょうか。いぎなりしょっぱいシリーズは直販はしていなくて、全部スーパーに卸しているんです。
今回が初めての通信販売開始というわけですね!
どういった方に食べていただきたいですか?
年配の方が買われることが多いかもしれないんですけど、若い方にも食べてもらいたいです。
今はどうしても肉が中心になっているので、魚も食べてもらいたいです。
最後に買おうか買わないか、迷っていらっしゃる方に、どのように声をかけますか?
「ぜひ一度チャレンジしてください!」ですかね。
どちらかというと、これはチャレンジグルメであると思いますので。
なるほど。10人いたら1人はドハマリするみたいなイメージでしょうか?
そうですね!そういった感じだと思います。
誰でもいつでもどこでも欲しい、というものではないかもしれないですけれども、1カ月くらい経ったときに「何かいぎなりしょっぱいうまかったなぁ」と思い出すような、そんな刺さるような商品でありたいです。
ぜひ一度、チャレンジしてみてください!